Shinya

継ぎ接ぎ

引っ越してきてから移動が車になりがちなのでどうもおなか周りが気になってしまってランニング開始。一日中涼しいところにいるもんね。暑さに慣れなきゃ。暑いと汗もすぐたくさんかくからタイパがいい気がするけどどうだろう。昨日ランニング後のクーリングで歩いていたら、おどおどしながら飛んでいるツバメが目の前を横切った。飛び方を確かめているような飛び方で上下によろよろ。調べたらちょうどこのくらいの季節から巣立ちを始めるようで、もしかしたら飛び始めたばかりの子だったのかもしれない。最初に飛び立つときは怖かっただろうなと思いながら、飛んで行く方向をみていたらすごく愛おしくなってしまった。稲がぼうぼうになった田んぼに落ちてないといいが。一瞬の出来事だったけどその飛び方の慣れてなさが一目見るだけでわかるくらいに危なっかしかった。そうか、やはりどんな鳥にでも自分の羽で飛ぶ最初の瞬間があるのだ。そして昨日みたように、最初から上手にできているわけではない。飛ぶことが大得意のはずである鳥もそうなんだ。

隙を見せない大人をみているうちに、僕たちは上手にできていないことを恥ずかしく思うようになってしまった。でも誰もほんとうのことを知らないし、わかっていない。社会がそんな一人ひとりの掛け合わせで成り立っていることを知ってからが本番だと最近わかってきた。子どもの頃は社会は完璧なシステムでエラーのないものだと思っていたけどどうもそうではなく、人々の日々の積み重ねで成り立っているらしい。知らなかった。継ぎ接ぎでどこを直していいのかわからない張りぼてのぬいぐるみのような社会。毎日がんばって起きて働いてそれを維持していると思うと可笑しくなる。でも、張りぼてのぬいぐるみを共有して笑い合えるような、そんな社会だったらいいのかなとも思う。お互いに継ぎ接ぎしていこうぜ。