Shinya

分配

「The Thinking Piece」というプロジェクトで原嶋亮輔さんの作品を購入。作品を買うという行為が初めてだ。この活動を通じて得た収益は、ウクライナや周辺各国の人道危機支援の団体に寄付されるという。その想いにも賛同し、寄付の気持ちも込めてお金を出してみた。

最近お金についてよく考えるようになった。お金とは。富とは。給料とは。会社にしてからお金に対する解像度も高まり、社会の仕組みも俯瞰してみられるようになった。ポイントは「分配」なんじゃないかと思っている。

ウェブの制作やデザインでお金を貰うことに対して、それは現代では正当なものであると思いつつも、半分では疑問を持っている。形のないものに対してお金が払われるのは文化の成熟だと思うけど、いただいている自分としてはどこか居心地が悪い気もする。

無形のものを作ることは世界を豊かにしているのだろうか。上辺だけ取り繕っているんじゃないか。その怖さを抱えつつ、抵抗として、ひとつひとつの仕事が社会に与える影響やその意義を考えたりする。あわよくば資本に使われてしまう仕事においてその怖さを自覚する。環境はそれくらい切羽詰まっていて、自分が社会のどこに負荷をかけているのかを考えている。

なんとなく「The Thinking Piece」のようにうまく分配がされる仕組みが増えたらよいと思う。僕と木と冬も、小さいながらも具体的に社会へアクションをとれるようになっていきたい。