Chisa

驚くことにもう暑い。こんなに暑くなるものなんだったかな、と毎年しっかり忘れてしっかり新鮮な気持ちになる。

今日、地元に行ったら田んぼに苗が植えられていた。この時期は田んぼに引いた水に空が反射してきらきら光る。夕日の時間帯になると特に綺麗で、久しぶりにその景色を見ることができて嬉しかった。

一面田んぼの環境で育ったので、春から初夏は田んぼの手伝いが恒例行事だった。田植え自体は機械で一気に行うから手伝うことは特になかったけれど、その前段階の種を植える機械に苗箱を運ぶ手伝いをしていた。ベルトコンベアに隙間がなく次々と流していく作業。苗箱を置くのが遅いと隙間ができて種が落ちてしまうから、今年亡くなった祖父が目を光らせていた記憶がある。小学生の私にとって大人に混ざって働ける楽しい時間だった。

もう田植えの時期か、金色になってきたからそろそろ稲刈りか…と季節を田んぼを通して当たり前のように季節を感じていたけど、今では少し新鮮。それでも、そういう田んぼの景色や、夜になると異常に大きく鳴くカエルの声、草を刈ったあとの独特な匂いなんかを嗅ぐと一気に時間が巻き戻されたような感覚になるからおもしろい。

次に行く時は苗も伸びて、辺り一面が明るい緑色になっているんだろうな。