Chisa

少し前にボディニュートラルという言葉を知った。
自分の体型に関する自分の考えをそのまま受け入れて、自分の体に関してネガティブにもポジティブにもならなくてもいいといった考え方のことである。この言葉を知って、大事なことを思い出せたような感覚がある。

それから自然と、外見に関する違和感について深掘りしはじめた。
今の日本では肌が白くて痩せている人を美しいと判断しがちなこと。モデル体重。電車の中の脱毛や薄毛治療の広告… こういったことが当たり前として日常生活の中で刷り込まれていくといつの間にか自分の価値観が形成されていく。それがとても怖いと感じるし、自分と切り離すためにしっかり線を引いておきたい。
しかしそれが意外とむずかしい。どうしたらいいのだろうね。はっきりと意思があってもいつのまにか引っ張られていたりする。日々何を見聞きするのか選択しなくちゃいけないと感じたので、今は試しにSNSで見るジャンルを狭めてみている。

こういった外見の問題では、自分の外見だけでなく他人の外見に関して言及しなくちゃいけない場合に悩むこともある。
去年からとあるアイドルグループのことを好きになった。アイドルが好きだと言うとどうしても外見至上主義のように思われがちだ。外見に対する意見をこれでもかと言うほど目の当たりにする今の状況を見ていると悲しいけど第一印象でそう思われても仕方がないのかもしれない。
私は外見は正直どうでもよくて、その人の考え方や発言、内面の面白さに惹かれて好きになるタイプだ。でも、好きになる入口が外見である人はきっと多いだろうし、外見の良し悪しでその人を判断するようなことにならなければ頭ごなしに全部が悪いというわけではないと思っている。好みというのはそれぞれにあるものだから。
それでも 好きなアイドルの名前を言うと、外見で好きになった前提で話が進んでしまったり、外見に対する褒め言葉を受け取ってなんと返事をしたらいいのかわからなくて毎回むず痒い気持ちになったりしてしまう。難しい。

私自身、間違えたなと思う瞬間が過去にたくさんある。会話をしていると焦って思ってもいないことを言ってしまったり、沈黙が怖くていらぬことを言ってしまったりする。その度に自己嫌悪になるし、コミュニケーションが苦手だったり語彙が足りていないことも私にとって大きな問題だ。でも 間違えたことを認識しているかどうかが重要で良い方向に進むきっかけにはなるはず。
これからも反省を繰り返しながら小さな違和感を見逃さないように、この場所で小さな意思表示をしていきたい。